治療前の準備

PREPARTION

がん治療中に必要なもの・あると便利なもの

抗がん剤治療中に起こる様々な副作用を軽減するためにあると便利なもの、必要なものをご紹介していきましょう。

  • 脱毛
    脱毛対策

    投薬の種類、投与の方法、量、体質などの違いで個人差はありますが、通常は治療開始してから2-3週間で抜け始めます。最初はパラパラ抜け始め、その後だんだんと脱毛量が増えていくことが多いようです。

    抜け方は個人差がありますが、最終的には頭頂部は脱毛して生え際部分は多少残る方が多いようです。また、脱毛は頭髪だけではなく眉毛・まつげ・鼻毛など全身の体毛にも起こります。

頭にフィットする室内用キャップ・バンダナ・ターバン
髪の毛を室内に散るのを防ぎ、頭部の保温にも役立ちます。
急激な脱毛で毛穴が敏感になることがあるのでできるだけソフトな肌触りの帽子を選びましょう。
洗うのが楽なタオル素材、スエット素材、刺激の少ないオーガニックコットン素材などがお勧めです。
外出用の帽子
脱毛初期は帽子をかぶれば髪の毛がないことに気がつかれることはありません。
紫外線を避ける意味でも、深めにかぶれるつばの広い帽子を選びましょう。
カバーキャップ
髪の毛がないと、滑りやすく何かの拍子に帽子が脱げてしまうことがあります。
そんな事態を避けるためにも、かつら用のインナーキャップやカバーキャップを帽子の下にかぶるとよいでしょう。
かつら
一時期の脱毛なので、高価なフルウィッグが必ずしも必要とは言えません。
治療前に慌てて高価なウィッグを購入して結局使わずじまいだったという方も多いので、慎重に検討が必要です。
お仕事でどうしても必要だという方以外は、髪の毛帽子だけで乗り切ることも十分に可能です。
眉毛・まつげ・鼻毛など全身の体毛への対処
肌に優しいアイブロー(眉ずみ)を選びましょう。
最近は眉毛のテンプレートが美容雑貨店などで手に入るので、上手に眉毛が描けない時などに重宝します。
まつげがなくなると目にごみが入りやすくなるのでファッショングラスを一つ持っておくと便利です。
ノーメイクが目立ちにくく、気軽に外出することもできますね。
鼻毛がなくなるとゴミを吸い込みやすくなるので、鼻水が出やすくなるだけでなく風邪もひきやすくなるので外出時はマスクを上手に活用しましょう。
  • 爪のトラブル
    爪のトラブル

    細胞分裂の速い細胞には爪を作り出す爪母細胞(そうぼさいぼう)も含まれます。そのため、手足の爪の黒ずみ、反り、はがれやすくなったり割れやすくなったりするトラブルが起こることがあります。

    抗がん剤が影響を及ぼすのは見えている爪ではなく爪母と言われる今から伸びていく爪なので、実際に症状が出てくるのは少し先になります。

爪用の紙やすり
弱った爪は爪切りを使うと裂けてしまったり、ひどい場合ははがれてしまうこともあるので、爪用の紙やすりで優しく手入れしてください。
爪の保湿剤
爪母の乾燥を防ぐことによって爪の変形や黒ずみをある程度防ぐことができます。
爪の根元にキューティクルオイルや保湿クリームなどを塗るとよいでしょう。その場合、保湿効果がアップするので甘皮のケアも大きなポイントです。
自分に合った爪の強度を保つためのグッズを探す
強度を保つことができるマニキュア、ベースコートはもろくなっている爪の保護に役立ちます。
ただ、治療中は色々な刺激に敏感になることが多いのでできるだけ爪に優しい商品を選ぶようにしましょう。
エタノール(消毒液)で落とせる水性のアクアネイルなどがお勧めです。
  • お肌の異変
    お肌の異変

    抗がん剤治療中に皮膚が黒ずんだり、硬くなったと感じたり、紫外線に敏感に反応することがあります。

    これは抗がん剤がメラニン細胞に影響を与えるために起こる副作用です。

日傘
免疫力が低下するだけでなく、治療中に日に焼けるとシミやかさつきなどお肌のトラブルが起こりがちです。
避けるためにも外出時には日傘の利用をお勧めします。
サプリメント
高濃度ビタミンC点滴療法というがん治療が盛んに行われており、一般でもビタミンCなどの抗酸化性ビタミンはがんや老化に対する予防効果が期待されています。 ただ、抗腫瘍効果については賛否両論あり、過剰な摂取は逆効果との警告もされています。
サプリメントは、やはりあくまでも美容目的での適度な摂取をお勧めします。
UVカットクリーム
抗がん剤治療中は紫外線に敏感に反応して、シミやそばかすなどの「色素沈着の副作用」が出やすくなるので、メイクをしないときでもUVカット機能のある保湿クリームを塗って予防しましょう。

お勧めの医療用保護帽子

抗がん剤治療中はホルモンバランスが崩れやすく、寒い季節でも汗をかきやすくなりがち。

そんな暑がりさんにはコットンやリネンを使用した吸湿性にすぐれた保護帽子が年中活躍します。
逆に代謝が落ちて、寒さを敏感に感じてしまう方にはあったか布帛帽子やニットの保護帽子がお勧めです。